レフ・トルストイ「戦争と平和」から
戦争は必然的に起こるのか、それとも偶然に起こるのか。私たちは一応平和な時代に生きていますが、戦争が起こっても不思議のない時代に生きていることは確かです。考えてみれば、戦争が起こらない時代ははたして人類に訪れるのでしょうか。
戦争の勃発を必然か偶然かを徹底的に追求し、それを一大叙事詩にまで高めた人がいます。ロシアの文豪レフ・トルストイです。
トルストイは1805年のアウステルリッツの戦いから1812年のボロジノの戦い、いわゆるロシアにおけるナポレオン戦争をつぶさに研究して、大長編「戦争と平和」を書き上げました。
「戦争と平和」はナポレオンのことや戦争のことを当然描いていますが、他面、トルストイ自身の悩みの告白書ともいえます。「戦争と平和」の主人公はピエールというロシア一の大富豪の青年です。ピエールはモスクワがナポレオン率いるフランス軍に占領されたとき、ナポレオンを殺そうと決意しますが、逆にフランス軍にモスクワに火を放った放火犯として逮捕されます。
ピエールは数奇な体験を通して、歴史を動かすのは1人の英雄ではなく、名もない民衆であると理解します。「戦争と平和」は、人間とは、民衆とは、歴史とは、そして戦争と平和とは何かを考えさしてくれます。と同時にたいへんおもしろく読める大河小説でもあります。
せっかくこの世に生まれてきたのです。「戦争と平和」をぜひとも読んでみてください。あなたの人生観を変える本になるかもしれませんよ。(メルマガ8号より)
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フョードル・ドストエフスキー「罪と罰」から
事あるごとに繰り返し繰り返し読む本をもっている人は幸福だと私は思います。さしづめ私にはドストエフスキーの「罪と罰」がその類の本です。20歳のとき初めて読んで、以来30数年、数え切れないくらい何回も読みました。その度に勇気付けられました。
古典のすばらしさは何回読んでも色あせないということです。色あせないのは真実を描き、人間の根源的な欲求に訴えてくるからではないでしょうか。
「罪と罰」が読者を感動させる大きな理由がソーニャの存在です。ソーニャは<自己犠牲>の人で、家族のため人類のために徹底的に自己を犠牲にできる人です。最終的にソーニャは金貸しの婆さんを殺したラスコーリニコフを許します。ソーニャだからこそラスコーリニコフを許すことができたのです。実は、ラスコーリニコフだけでなく誰しもがソーニャのような女性に許されたいのかもしれません。
「罪と罰」はいろいろなしかけがしてある小説です。そのため何回読んでも新しい発見があります。今回読んでみて、ソーニャとラスコーリニコフに殺されるリザヴェータは一緒にロシア語訳の聖書を読んでいたことに私は気付きました。ことさらロシア語訳と書くところに作者の意図があったのでしょうか。これから考えてみたいと思います。
「罪と罰」を1度読んでみてください。掛け値なしに感動すること請け合いです。(メルマガ10号より)
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日本には近代以降欧米文化をいろいろな分野で吸収してきました。その中で代表的なものが文学です。欧米とくにイギリス・フランス・ロシア文学は日本人の感性ばかりでなく思想にまで影響を与えました。
世界文学といわれるものはまさに人類の宝です。「名作を読む」では世界文学と認められた名作をとりあげ、その作品を鑑賞していきます。みなさんも世界文学をじっくり味わってみてください。かならずや新しい世界を発見するはずです。 |
| ヘルマン・ヘッセ(ドイツ) |
車輪の下
ヘルマン・ヘッセは1877年に生まれて1962年に死んだ。85年の波乱に満ちた長い人生を全うした。1946年にはノーベル文学賞を受賞している。ヘッセはもともと詩人を志し、生涯にたくさん・・・ |
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| ニコライ・ゴーゴリ(ロシア) |
外套
<われわれは皆ゴーゴリの『外套』の中から生まれたのだ!>といったのはドストエフスキーであった。それほどロシア人にとってゴーゴリの「外套」は心に根付いたものなのであろう。・・・ |
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| チャールズ・ディケンズ(イギリス) |
クリスマス・カロル
ディケンズといえばシェークスピアと並び称されるイギリスの国民的作家である。夏目漱石も愛読した。また、ロシアのドストエフスキーもかなり影響されている。
ディケンズが人気・・・ |
デイヴィッド・コパフィールド 夏目漱石はイギリスに留学中、神経衰弱になるくらいに読書に熱中した。漱石は文学はいうに及ばず、歴史・科学・心理学・芸術など広範囲に読書をしたのであるが、イギリスの国民的作家の・・・ |
二都物語
フランス革命を象徴するものは何といってもギロチンであろう。ギロチンとはこの首切り機を考え出した人間の名前である。1789年にバスチーユ牢獄が市民によって開放されて以来、・・・ |
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| アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(フランス) |
夜間飛行
サン=テグジュペリといえば「星の王子さま」である。この作品は童話であるが、大人の常識に対する痛烈な皮肉が込められている。
「夜間飛行」を手に・・・ |
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| ウィリアム・サマセット・モーム(イギリス) |
月と六ペンス
モームの「月と六ペンス」はたいへんおもしろい小説である。一気に読ませてくれる。やはりゴーギャンをイメージした主人公ストリックランドの奇想天外な人生を描いているからであろう。・・・ |
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| ギ・ド・モーパッサン(フランス) |
脂肪の塊
モーパッサンの「脂肪の塊」は文学とはこんなにもおもしろいものかと教えてくれた私にとっては最初の作品である。初めて「脂肪の塊」を読んだときは作品のうまさに惚れ惚れとした。・・・ |
女の一生
モーパッサンは短編小説の名手だが、長編小説も書いている。モーパッサンは1850年に生まれ、1893年に亡くなっている。43年の短い生涯でモーパッサンは6編の長編小説と300編を・・・ |
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| ギュスターヴ・フローベール(フランス) |
ボヴァリー夫人
フランス文学といったら不倫小説のオンパレードである。そのため、学生時代、私はロシア文学には熱中したが、フランス文学はあまり読まなかった。どだい20歳を少し超えたばかりの・・・ |
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| R.L.スティーヴンソン(イギリス) |
宝島
少年時代、子供向けに書かれた偉人伝や世界文学というものをよく読んだ。その中で強く印象に残ったのが「宝島」である。私は子供心に本当に宝島は存在すると思っていたし、片足の・・・ |
ジーキル博士とハイド氏
精神分析学のフロイトをもちだすまでもなく人間の心の中は複雑である。当然のことながら心の中のことは自分以外の人間にはわからないし、自分自身にもわからないときもある。・・・ |
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| ジェームス・ヒルトン(イギリス) |
チップス先生さようなら
紳士という言葉は gentleman の訳語である。意味は周知のように、育ちがよく礼儀正しく名誉を重んじる男性とでもいったらよいのであろう。日本においてならこの意味でもよいのだが、本国・・・ |
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| フランセス・ポヂソン・バーネット(アメリカ) |
小公女
競争をすれば勝者と敗者に分かれる。勝者を強者、敗者を弱者と置き換えてもよい。自由主義社会は強者と弱者が共存する社会ともいえるが、欧米では長らくこの自由主義社会を選択してきた。・・・ |
小公子
アメリカ合衆国の歴史は1620年にイギリスの清教徒がメイフラワー号に乗って、ボストン近郊にたどり着いたときから始まる。その後、イギリスの植民地になったが、独立戦争に勝利して、・・・ |
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| レフ・トルストイ(ロシア) |
アンナ・カレーニナ
世界文学の傑作といわれている大長編を読むことは若い読者にとっては苦痛を伴なうものであろう。別にその苦痛は無理に経験しなくてもよいものだ。大長編を読むことはどこか登山家が・・・ |
戦争と平和
世界最高の小説をあげろといわれたら私はやはりトルストイの「戦争と平和」をあげてしまう。その圧倒的な量と、深さと広がりをもった質は他の小説とは一線を画すものである。芸術的完成度・・・ |
復活
文豪トルストイの晩年の傑作といったら「復活」であろう。日本では大正時代、島村抱月が主催する芸術座が「復活」を上演した。カチューシャを演じたのが松井須磨子であった。松井の演技は観客を・・・ |
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| フョードル・ドストエフスキー(ロシア) |
罪と罰
安普請の学生アパートの狭い一室で「罪と罰」を読み終えたときのあの体が震えるような感動をいまだに忘れない。そのとき私は20歳になったばかりであった。以来、事あるごとに「罪と罰」を・・・ |
カラマーゾフの兄弟
ドストエフスキーを読み始めた頃、ドストエフスキー関連の本の中で、<ドストエフスキー体験>なる言葉をよく目にした。この言葉は人によって意味はまちまちではあるが、・・・ |
白痴
ドストエフスキーの「白痴」を読んで特に印象深かった内容は主人公のムイシュキン公爵の語る死刑囚の話である。
銃殺刑となった囚人はあと5分で銃殺される状況になった・・・ |
悪霊
私が大学生の頃、内ゲバという新左翼系のセクト同士の殺し合いが行われていた。私の通う大学の学生も内ゲバで殺されたことがある。同じ思想をもった人たちがなぜ殺し合いをするのか・・・ |
虐げられた人びと
近頃、子供の虐待のニュースが頻繁に流れる。子供の虐待は社会の反映なのだろうか。社会が逼塞しているとき、子供の虐待がよく行われるようだ。社会が大きく変化したり、混沌と・・・ |
死の家の記録
どんな凶悪な犯罪を犯した人間でも震え慄(おのの)く最悪な刑とは意味のない労働をさせることである。意味のないとは目的のないことと同義である。農奴の行うどんなに過酷な仕事にも・・・ |
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| エドガー・アラン・ポー(アメリカ) |
モルグ街の殺人事件
1通の重要な手紙が盗まれた。その手紙がある大臣の家にあるのはわかっていた。手紙を盗まれた人から依頼を受け、警察がしらみつぶしに大臣の家を捜索した。だが、手紙は・・・ |
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| アルベール・カミュ(フランス) |
異邦人
私が大学生の頃、思想界そして文学界において、実存主義なるものが華やかであった。多くの人たちが実存主義とは何かをよく理解もせずに、実存主義を振りかざして文学を論じた。・・・ |
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| ウィリアム・シェイクスピア(イギリス) |
ハムレット
「ハムレット」といえば、<生きるべきか、死ぬべきか>であり、<尼寺へ行け>でもある。しかし、私は少し違った「ハムレット」感をもっている。
初めて「ハムレット」を・・・ |
リア王
シェイクスピアの「リヤ王」は難解な作品である。筋はいたって簡単であるが、その主題が何かよくわからない。
「リヤ王」のストーリー自体は大変有名である。・・・ |
ヴェニスの商人
なぜユダヤ人は嫌われるのであろうか。歴史上、ユダヤ人ほど嫌われた人種はないのではなかろうか。それはユダヤ人の運命といえるものかもしれない。やはり、ユダヤ人がキリストを殺した・・・ |
マクベス
ハムレットは孤独な王子であったが、完全な自由人であった。実の父親の亡霊の言葉に縛られながらもハムレットは自分の理性の命じるままに行動したのである。だからこそハムレットは・・・ |
オセロー
嫉妬とはおそろしいものである。嫉妬のためにどれだけの人が人生を棒にふったことか。
シェイクスピアの「オセロー」を読んだとき、正直、嫉妬とはかくも人を愚かにするもので・・・ |
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| ハーマン・メルヴィル(アメリカ) |
白鯨
井原西鶴の「日本永代蔵」に和歌山県の鯨長者の話がでてくる。鯨は当時、たいへん価値あるものであった。何しろ体全体すべてが必要なものばかりで、皮やひれまでも無駄になるもの・・・ |
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| ウィーダ(イギリス) |
フランダースの犬
人生は長いようで短い。いいつくされた言葉であるが、実際に長く生きているとこの言葉の真実に意外に驚かされる。
昔は人生50年、現在は人生80年。私は人生50年を・・・ |
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| アントン・チェーホフ(ロシア) |
かわいい女
かわいい女とはどのような女をいうのであろうか。人によってその定義はそれこそ千差万別であろう。作家の仕事の1つは自分で描いたイメージを1つの人格まで具体的にしぼりこむことであろう。・・・ |
桜の園
太宰治が愛してやまなかった作家の1人はチェーホフである。「斜陽」の主人公が愛人の作家に送る手紙で作家のことをMC(マイチェーホフ)と呼んでいる。「斜陽」は何回となく読んだが、・・・ |
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| ヘンリック・イプセン(ノルウェー) |
人形の家
男と女の関係は難しい。お互いに隠し事がないような夫婦というものがこの世にはたして存在するのであろうか。おしどり夫婦といわれたカップルが突然離婚をする。意外とも思わない。・・・ |
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| プロスペル・メリメ(フランス) |
カルメン
人間は完全に自由な存在として生きていけるのであろうか。自由に振まったおかげで、逆に縛られることもある。男と女の関係がいい例である。お互い愛し合えば合うほど相手の自由を・・・ |
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| ジョナサン・スウィフト(イギリス) |
ガリヴァ旅行記
日本のいわゆる私小説などを読んでいると、語り手自身の人格と作家のそれとを同じものと思ってしまうが、それは大きな錯覚である。すぐれた小説というものは作家の顔を隠すものである。・・・ |
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| オノレ・ド・バルザック(フランス) |
ゴリオ爺さん
「ゴリオ爺さん」は読み始めたら止まらないくらいにおもしろい小説である。心の底からぞくぞくとするようなおもしろさである。私は今回再読して私もバルザックのおもしろさがわかるように・・・ |
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| アルフォンス・ドーデ(フランス) |
最後の授業
私はフランス語を習ったことがないが、フランス語が非常に論理的で美しい言葉であることは知っている。歴史上、フランスにおいて優れた数学者・哲学者・文学者が数多く輩出したのも・・・ |
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| アレクサンドル・セルゲーヴィチ・プーシキン(ロシア) |
スペードの女王
「賭博者」という小説を書いたドストエフスキーはたいへん賭博が好きであった。彼は賭博で負けてかなりの借金を背負うことになり、バルザック同様借金を返済するためにたくさんの小説・・・ |
大尉の娘
ロシア帝政時代、農民は苦しめられた。いつ農民の反乱が起こっても不思議ではない状況であった。
ロシア帝政史上最も大きな反乱は1773年に起きたプガチョーフの反乱である。この反乱・・・ |
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| エミール・ゾラ(フランス) |
居酒屋
私が敬愛する永井荷風はこよなくフランス特にパリを愛した。荷風は若いときに長い期間アメリカ・フランスと旅をした。日本に帰ってきてからも荷風は何度となく再びパリにいくことを・・・ |
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| ヴィクトル・ユゴー(フランス) |
レ・ミゼラブル
貧しさから一片のパンを盗んだために19年も監獄の中で暮らさなければならなかった男がいた。「レ・ミゼラブル」の主人公ジャン・ヴァルジャンである。おそらく世界中のほとんどの人が・・・ |
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| アレクサンドル・デュマ・ペール(フランス) |
モンテクリスト伯
おもしろい小説はたくさんあるが、寝食を忘れるくらいに夢中になってしまい、また何度でも読みたくなるという名作というものははなはだ少ない。私にとってそのような名作の筆頭は・・・ |
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| アレクサンドル・デュマ・フィス(フランス) |
椿姫
デュマと名のつく作家は2人いる。1人は「モンテクリスト伯」「三銃士」を書いたアレクサンドル・デュマで、もう1人は「椿姫」を書いたデュマ・フィスである。アレクサンドル・デュマの息子が・・・ |
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| マーガレット・ミッチェル(アメリカ) |
風と共に去りぬ
世界で最も自由で豊かな国アメリカを知るにはどうしたらよいかともしきかれたら私はマーガレット・ミッチェルの「風と共に去りぬ」を読むことをすすめる。アメリカは20世紀以後、・・・ |
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| フランツ・カフカ(ドイツ) |
城
Kという人間にはある特別な意味があるのか。夏目漱石の「こころ」を読んだとき、私はこう思った。なぜ漱石は先生の自殺する友人に普通の名前を与えなかったのであろうか。・・・ |
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| ダニエル・デフォー(イギリス) |
ロビンソン漂流記
デフォーの「ロビンソン漂流記」は掛け値なしにおもしろい。何でこんなにもおもしろいかと考えてみるに、やはり絶海の孤島で1人で暮らすという現実的には起こりそうにないことが、・・・ |
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| イワン・ツルゲーネフ(ロシア) |
はつ恋
トルストイ・ドストエフスキーなどのロシア文学は日本に深く根付いている。日本に初めて本格的に紹介されたロシア文学は二葉亭四迷訳のツルゲーネフの「猟人日記」である。この作品は・・・ |
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| シャーロット・ブロンティ、エミリー・ブロンテ(イギリス) |
ジェイン・エア
恋愛小説といえば美男と美女の恋の物語と相場が決まっているのだが、中には顔の醜い男と女の恋の物語もある。シャーロット・ブロンティの「ジェイン・エア」がそれである。・・・ |
嵐が丘
男と女の恋愛形態はいろいろあるけれど、「嵐が丘」に見られる恋愛形態を形容するには、異常という言葉以外に適切な言葉は思い浮かばない。
「嵐が丘」はエミリー・ブロンテによって・・・ |
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| トルーマン・カポーティ(アメリカ) |
ティファニーで朝食を
私は学生の頃、ニューヨークを旅した。いくつかの観光スポットを回った。まず、ニューヨーク近代美術館に行った。作品を鑑賞しているうちに、何も飾られていない壁の前に出た。・・・ |
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| スタンダール(フランス) |
赤と黒
名作といわれる小説の中には、題名と内容との関係がまったく理解しがたいものがある。さしずめスタンダールの「赤と黒」はその筆頭であろう。初めて「赤と黒」を読んだとき、・・・ |
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| ジョン・スタインベック(アメリカ) |
怒りの葡萄
資本主義はつねに危険を内包している。その危険とは不況と失業である。失業は悪そのものである。社会主義には失業がない。この理想のもと、多くの人が社会主義政権を望んだのである。・・・ |
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| レーモン・ラディゲ(フランス) |
ドルジェル伯の舞踏会
数学にガロア理論というたいへん難しい理論がある。これはガロアが生み出したものであるが、この理論が世にでてもほとんどの数学者は理解することができなかった。ガロアの・・・ |
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| パール・バック(アメリカ) |
大地
19世紀から20世紀にかけての中国はまさに怒涛の時代であった。清王朝は腐敗し、欧米列強に侵食され、極め付きは日清戦争で、格下の相手と見ていた日本に負けてしまった。多額の・・・ |
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| D・H・ロレンス(イギリス) |
チャタレイ夫人の恋人
伊藤整訳のロレンスの「チャタレイ夫人の恋人」が出版されたのは昭和25年であった。出版されるやたちまちベストセラーになった。ところが、猥褻文書を販売したというので、版元の出版社・・・ |
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| マーク・トウェイン(アメリカ) |
トム・ソーヤーの冒険
いかにもアメリカ的な小説をあげろといわれたら、私はまず、マーク・トウェインの「トム・ソーヤーの冒険」をあげる。アメリカ的というのはとりもなおさず、自由と夢が詰まっているということ・・・ |
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| ジュール・ヴェルヌ(フランス) |
八十日間世界一周
現在では世界1周旅行は一般的であるが、19世紀も明治維新の頃になると、世界1周はごく限られた人間しかできなかったし、できたとしても命懸けであった。明治時代、日本から・・・ |
十五少年漂流記
無人島に漂着して、その島での生活を余儀なくされる小説で代表的なものは「ロビンソン漂流記」であるが、日本でそれに負けず劣らず有名なのが、ヴェルヌの「十五少年漂流記」である。・・・ |
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| ルーシー・モード・モンゴメリ(カナダ) |
赤毛のアン
小説の世界では、孤児は勇気があってやさしくそして回りから好かれて成長していくパターンが多い。「小公女」「デイヴィッド・コパフィールド」しかりである。しかし、何といっても、・・・ |
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| 魯迅(中国) |
阿Q正伝 確か、思想家であり文芸評論家の吉本隆明が書いていたと思うのだが、国が劇的に変わるときには偉大な文学者が出てくるらしい。ロシアにおいてはトルストイ・ドストエフスキーが出たし、・・・ |
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| アンネ・フランク(ドイツ) |
アンネの日記 心底暗い気持にさせられる作品というものがある。私にとっては、「アンネの日記」がそれである。「アンネの日記」は日記だから作品といえるかどうかわからないが、最高の文学作品で・・・ |
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| ヘンリー・フィールディング(イギリス) |
トム・ジョウンズ 夏目漱石の「吾輩は猫である」「坊っちゃん」に見られるおもしろさそして滑稽さは一体どこからくるのであろうか。丸谷才一はフィールディングの「トム・ジョウンズ」と「坊っちゃん」の関連性に・・・ |
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